
📌 この記事の重要ポイント(結論要約)
- 熟練度と通算在留期間:1号は「通算5年まで・家族帯同不可」、2号は「更新上限なし(永住への道)・要件満たせば家族帯同可能」となります。
- 受入企業の条件・義務:1号では手厚い「生活支援計画」の実施(自社または登録支援機関への委託)が必須ですが、2号では支援体制の義務が緩和されます。
- 移行プロセス:1号から2号へ移行するには、高レベルの技能試験(試験・実務での指導的経験等)の合格と在留資格変更申請が必要です。
1. 特定技能1号と2号の決定的な違い
特定技能制度は、深刻化する人手不足に対応するため設定された在留資格です。1号と2号では求められる技能水準や在留上の待遇が大きく異なります。
| 比較項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 求められる技能水準 | 相当程度の知識または経験を要する技能 | 熟練した技能(現場監督・班長レベル) |
| 在留期間の上限 | 最長5年まで(更新制) | 上限なし(要件を満たせば永住許可申請可能) |
| 家族の帯同(配偶者・子) | 原則不可 | 可能(条件を満たす必要あり) |
| 日本語能力の試験 | 必要(N4以上またはJFT-Basic) | 試験等での確認は原則不要(高い技能で担保) |
| 外国人支援計画の実施 | 義務(登録支援機関への委託可) | 義務対象外(自立した生活能力前提) |
2. 受入企業(特定技能所属機関)に求められる条件
特定技能外国人を受け入れる企業には、労働環境や支援体制に関する厳格な基準が定められています。
① 共通の基準(1号・2号共通)
・日本人と同等以上の報酬支払い:同じ業務を行う日本人社員と同等額以上の給料・手当を支給すること。
・労働関係法令の遵守:過去5年以内に労働基準法や出入国管理法等の違反がないこと。
・社会保険等への加入:社会保険・労働保険に正しく加入していること。
② 1号特有の受入基準(支援体制の確保)
生活オリエンテーション、住居確保(賃貸契約等のサポート)、日本語学習支援、定期的な面談・行政機関への同行など「支援計画」を確実に実施する体制が必要です。社内に体制がない場合は「登録支援機関」へ委託する必要があります。
3. 1号から2号への移行プロセスと必要書類
1号の在留期間(5年)が終了する前に、2号の要件を満たして在留資格変更申請を行う必要があります。
移行の基本ステップ
1. 特定技能2号評価試験の合格:分野ごとに実施される上位の技能試験に合格。
2. 実務経験(実務での指導経験等)の証明:現場での実務・班長経験等を証明。
3. 雇用契約の締結・変更:2号としての業務内容・報酬額を明記した契約締結。
4. 出入国在留管理局へ変更申請:書類審査を経て2号許可を取得。
主な提出書類一覧
・在留資格変更許可申請書
・特定技能2号評価試験の合格証明書の写し
・実務経験を証明する書類(実务経験証明書、過去の雇用契約書等)
・特定技能外国人の報酬・雇用条件書および受入企業の決算書類・納税証明書
・社会保険納付証明書・労働条件通知書等
⚠️ 2号分野拡大と早期準備の重要性
対象分野の拡大により多くの職種で2号移行が可能となっていますが、上位試験の難易度や必要な実務経験の立証は容易ではありません。5年の期限を迎える前から計画的に試験受験と経験の積み上げを行うことが不可欠です。
4. まとめと行政書士からのアドバイス
特定技能1号から2号へ移行できれば、企業にとっては貴重な熟練人材を長期間雇用し続けることが可能となり、外国人本人にとっても日本での永住や家族同居の道が開けます。また、分野ごとに細かな規定があります。外国人側だけでなく受入機関(企業側)も、分野ごとの規定に沿った体制を整える必要があります。
しかし、提出書類の多さや実務経験の証明方法、受入基準の確認など手続きは非常に複雑です。トラブルや審査遅延を防ぐためにも、早期の段階から特定技能専門の行政書士にご相談いただくことをお勧めします。